毛無山荘をリノベーションされたきっかけは?


私どもは先祖代々この地で林業を営んでいます。朝霧高原は以前からキャンプ場として有名でしたが、もっと森と人間の距離を近づけたい、豊かな森の恵みがあふれているこの地域の魅力を掘り起こしたいと思い、2005年にアウトドア体験、イベント、個人や団体の宿泊、研修など多様な機能を備えた自然体験施設『ふもとっぱら』を開設しました。おかげさまで年々来場者が増えており、国内はもとより海外からのお客様も多くなりました。それに伴って、行政や地域と連携して林業、農業体験プログラムを企画する機会も増えてきました。そこで、主な宿泊施設である『毛無山荘』をより快適な環境に整えようと、大規模なリノベーションをすることにしました。

エコフィールドにリノベーションを任せて下さった理由は?


地域の異業種交流会で強矢社長と面識があり、環境や自然とのつながりをとても大切にする家づくりの姿勢に以前から共感していました。『毛無山荘』はもともと大学の研修施設だった建物で、築40年ほど経っており老朽化も進んでいましたが、リノベーションの予算も限られていたため、どうしたらいいのか悩んでいました。けれども、強矢社長はコストをセーブしながら快適な空間づくりを実現するための様々なアイデアを惜しみなく出して下さり、想像以上に素晴らしい建物に生まれ変わることができました。

リノベーションのポイントはどんなところでしょう?


まず、富士山の素晴らしいロケーションを満喫していただけるように、どの部屋も窓を大きく開けています。また当社の森林から切り出した木材をはじめ、床や建具に無垢材をふんだんに使い、肌触りのよさや温かさにこだわっています。将来的には木質バイオを使った温水利用の暖房設備も考えており、自然や森の恵みをたっぷりと味わえる場にしていきたいと思っています。外観はレトロな建物ですが、一歩中に入ると明るくて木の香りが清々しく、お客様にはとても好評です。「素敵なところだからまた来るよ」とおっしゃっていただくと、こちらも嬉しいですね。

ふもとっぱら、毛無山荘の可能性がますます広がりそうですね


ここに泊まって、地元の方々と一緒に林業や農業を手伝って汗をかく。作業の大変さとともに自然の素晴らしさや厳しさを知る。そういう体験が、林業や農業を身近に感じるきっかけになればいいなと思っています。日本の林業は後継者不足、高齢化で衰退していますが、ヨーロッパではもっと森と人間の距離が近くて、日々の暮らしの中で、ごくあたりまえに森と人が関わっている場面をよく見かけます。私たちもそういうあり方を目指して、『ふともっぱら』から多くの人々に森の魅力を伝えていきたいと思っています。

※(株)ふもとっぱら  代表取締役社長 竹川将樹さん談/取材・文 増渕礼子

(株)ふもとっぱら
https://fumotoppara.net/