庭の木々から聞こえる蝉時雨。夕立の後に立ち上る何ともいえない土の香り。そして夏祭り。特に、三島大社の夏祭りは出店の多さに心がわくわくしたのを思い出します。当時は、お化け屋敷が本当に怖かった。また、沼津祭りの花火も強烈な思い出です。クライマックスのナイアガラの滝が始まると、ああ、もう終わってしまうのかと寂しくなったものでした。

それから、当時、我が家の小さな庭には夏になると「ほうせん花」が咲いていました。その横には洗濯機があり、母が毎朝手で脱水用ローラーを回している姿がありました。夜は風呂上り(当時は銭湯に行っていました)にスイカを食べ、その傍にはいつも蚊取り線香焚かれていました。

また、夏といえば「かき氷」。駄菓子屋のおばさんがかき氷機で豪快に氷を削り、イチゴ、メロンなどのシロップをたっぷりと掛けてくれたものを、友達と競って食べて頭がジーンと痛くなったのを懐かしく思います。そして一番の思い出は、やっぱり海水浴でしょうか。近くに海があったので、夏休みの2日に1日は海に行き、朝から夕方まで遊んでいました。海辺の生き物を捕まえたり、砂山にトンネルを掘ったり。

ここまで書いて気づいたのですが、私の子ども時代の夏の風物詩は、そのまま昭和の風物詩といえます。日々の暮らしの季節感が薄くなっている昨今、季節の移ろいを五感で感じとることができる風物詩は、自然の一部である我々人間にとってとても大事なことのように思います。情緒豊かにさまざまな夏の風物詩を感じられた昭和に、子ども時代を過ごせたことに感謝!感謝!です。